アルカラスVSシナー

テニスダイアリー

2025.09.09

こんにちは。コーチの大津です。

先日US openがあり、決勝が行われました。

025年全米オープンテニス男子シングルス決勝では、カルロス・アルカラス(スペイン)がヤニック・シナー(イタリア)を6-2、3-6、6-1、6-4のスコアで破り、3年ぶり2度目の優勝を果たしました。この勝利により、アルカラスは四大大会通算6勝目を達成し、優勝賞金500万ドル(約7億3500万円) を獲得するとともに、シナーから世界ランキング1位の座も奪還しました。

選手プロフィール

選手カルロス・アルカラスヤニック・シナー
スペインイタリア
年齢22歳24歳
身長/体重183cm/74kg
現在のランキング2位→1位1位→2位
四大大会優勝6勝4勝
今季四大大会成績全仏・全米優勝全豪・ウィンブルドン優勝

試合の流れと決定的要因

1 アルカラスの準備と戦略的優位性

アルカラスの勝利は、前回のウィンブルドン決勝での敗北を徹底的に研究したことによるところが大きいでした。アルカラスは「ウィンブルドン決勝を研究した」と明かし、コーチ陣とともにその試合を分析し、対シナー戦で必要な改善点を特定したと語っています。

特に、サーブの驚異的な改善が勝利の大きな要因でした。アルカラスは今回の大会でサービスゲームをわずか3回しか失わず、1991年以降ではピート・サンプラス(1997年ウィンブルドン)に次ぐ少なさでした。これは、前回の全米優勝時に24回もサービスゲームを失ったこととは対照的です。

2 ショットの多様性と戦術的柔軟性

アルカラスのショットの多様性がシナーに大きな課題を提起しました。

  • スライス、ドロップショット、トップスピン、フラットショットを駆使し、シナーのリズムを乱すことに成功

  • 特にフォアハンドがベースラインでのラリーを支配し、試合の流れをコントロールした

  • 守備能力の高さにより、コートを小さく見せる効果があった

3 シナーの課題と反省点

シナー自身、敗因について「今日は非常に予測可能なプレーだった」と分析し、アルカラスと比較して自分のプレーが「次元が一つ足りなかった」と認めています。彼は自分のプレースタイルが「ワンディメンショナル(単一次的)」すぎると感じ、より予測不可能なプレーを目指す必要性を強調しました。

歴史的意義と記録

この試合は、男子テニス史上においても重要な意味を持っています:

  • アルカラスはオープン化時代以来、23歳未満で6大大会制覇した選手としてはビョーン・ボルグ(7勝)に次ぐ記録で、ラファエル・ナダルと並びました

  • 23歳未満で全3サーフェスにおいて複数メジャー優勝を達成した初の選手となりました

  • アルカラスとシナーは、1年間で3大大会決勝を戦った初のペアとなりました

  • 両者は2024-2025シーズンですべての四大大会を分け合い、2006-2007年のフェデラーとナダル以来の偉業を達成しました

ライバル関係の今後

アルカラスとシナーの「シンカラズ(Sincaraz)」と呼ばれるライバル関係は、男子テニスの新時代を代表するものとなっています。現在の対戦成績はアルカラスの10勝5敗で、ハードコートでは6勝2敗とアルカラスが優勢です。

シナーはこの敗北を受け、プレースタイルの変更を計画していると表明しています。「今後はいくつかの変更を行うために、多少の敗戦も受け入れるつもりだ」と語り、短期的には苦しむこともあるが、より多様性のあるプレーを目指す意向を示しました。

 

シナー選手は、腹筋に問題がありサーブを攻撃的に打つことができなかったことが、調子を維持できないかった原因とも考えます。

どんな選手もサーブの良し悪しでその日の結果に大きく影響します。

 

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テニスコーチを始めて8年間、お客様のテニスの上達のサポートをしてきました。今までの経験から得た知識を皆さんに伝えることができるように頑張ります。 新しく始める方から競技者の方まで一緒に挑戦していきましょう。
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